家計簿のはじめ方Q&A|続かない人がつまずきやすい5つの疑問

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家計簿は何から始めればいいのか

結論から言うと、最初にやることはノートを買うことでも、アプリをダウンロードすることでもありません。1週間、財布から出ていくお金のレシートをただ集めることです。それだけで十分です。

理由は単純です。家計簿が続かない人の多くは、費目を決めて枠を作った時点で力尽きています。使ってもいないうちに「食費」「日用品」「交際費」と分類しようとすると、どこに何を入れるか迷って手が止まります。先にお金の流れを見てから、あとで枠を決める方が失敗しません。レシートが出ない支払い、たとえば電子マネーのチャージやサブスクの引き落としは、スマホのメモに一行書いておけば足ります。

たとえば、独り暮らしを始めたばかりの人が、給料日の翌週から1週間、コンビニのレシートと外食の会計をすべて財布の中に突っ込んでおいたとします。7日後に広げてみると、平日の昼だけで3,000円近く使っていたことに気づく。これが「見える化」の最初の一歩です。数字を作る前に、まず現実を集める。順番はこれで合っています。

ただし、現金をほとんど使わず、キャッシュレス決済に一本化している人は話が別です。この場合はレシートを集めるより、決済アプリの履歴をそのまま1週間分スクリーンショットしておく方が早いでしょう。紙のレシートにこだわる必要はありません。

費目はどこまで細かく分けるべきか

費目は多くても7つまでに留めるべきです。細かく分けるほど正確になると思われがちですが、実際は逆で、分類が多いほど挫折しやすくなります。

なぜそうなるのか。人が一度に判断できる項目数には限りがあります。レシートを見て「これは食費か、それとも交際費か」と毎回悩むようでは、家計簿をつける行為そのものが負担になってしまいます。食費、日用品、交通費、趣味・娯楽、交際費、固定費、その他。これくらいの粗さで十分に家計の傾向はつかめます。細かい内訳が知りたくなったら、そのときに1つだけ費目を足せばいいのです。

ここは迷うところですが、「食費」と「外食費」を分けるかどうかは、家庭の課題によって決めた方がいいと思います。自炊と外食のバランスを見直したい人は分けるべきですし、そうでない人はまとめてしまって構いません。目的から逆算して費目を決める、という考え方が一番失敗しません。

例外として、住宅ローンや保険料のような固定費は、最初から別枠にしておくことをおすすめします。毎月ほぼ同じ金額で動くお金と、月によって変動するお金を混ぜてしまうと、家計の何が問題なのか見えにくくなるからです。

手書きとアプリ、どちらが続きやすいか

結論を言うと、レシートを撮るだけで自動で分類してくれるタイプの家計簿アプリの方が、多くの人にとって続けやすいです。ただし、これは万人に当てはまる話ではありません。

アプリが続きやすい理由は、入力の手間が圧倒的に少ないからです。手書きの家計簿は、レシートを見ながら金額を書き写し、電卓で合計を計算し、費目ごとに集計する、という作業が発生します。この作業は1日5分程度でも、忙しい日が続くと後回しになり、そのまま3日、1週間と溜まっていきます。溜まった家計簿を見返す気力がなくなった時点で、たいてい終わります。

たとえば、共働きで子どもが小さい家庭の場合、夜にゆっくりノートを開く時間を作ること自体が難しいものです。こういう家庭では、買い物の帰り道に信号待ちでレシートを撮影する、という数秒の作業で完結するアプリの方が現実的に続きます。

一方で、数字を自分の手で書くことで初めて実感が湧く、という人もいます。この場合は無理にアプリへ切り替える必要はありません。続けやすさは人によって違うので、まず2週間、両方を試してみて、負担が少ない方を選ぶのが確実です。どちらか一方を「正解」だと決めつけない方がいいでしょう。

毎日つけないと意味がないのか

毎日つける必要はありません。週に1回、まとめて記録しても家計管理の効果はほとんど変わらないというのが、実際にやってみた人の感覚に近いはずです。

家計簿の目的は、日々の支出を正確に記録することそのものではなく、お金の使い方の傾向をつかんで、必要なら行動を変えることにあります。だとすれば、毎日つけることと週1回まとめてつけることの差は、目的から見れば小さいのです。むしろ毎日つけることにこだわりすぎて、1日サボったら罪悪感で全部やめてしまう、という展開の方がよほど問題です。

具体的には、日曜日の夜に1週間分のレシートやアプリの履歴をまとめて見直す、というやり方が現実的です。土曜日にまとめて買い出しをする家庭であれば、この日を「家計の点検日」に決めてしまうと、生活のリズムに組み込みやすくなります。

例外もあります。ボーナスが出た月や、旅行・引っ越しなど大きな支出があった月は、その都度メモしておいた方が安全です。1週間分まとめて振り返ろうとすると、何にいくら使ったか忘れてしまい、記録が曖昧になりがちだからです。大きな支出だけは、その場でメモする習慣をつけておくといいでしょう。

続かなくなったとき、どうすればいいか

家計簿が止まったら、そこまでの記録を見返す必要はありません。空白の期間があってもいいので、今日からまた1週間、レシートを集めるところに戻ればいいだけです。

多くの人が挫折を経験した時点で、「もう一度最初から完璧にやり直そう」と考えてしまいます。しかしこの発想が、実はもう一度挫折する原因になります。完璧にやろうとするほど、ハードルが上がり、始めるまでの心理的な壁が高くなるからです。家計簿は途中でやめても、また再開すれば済む話であって、資格試験のように一度失敗したら取り返しがつかないものではありません。

たとえば、3か月間きちんと記録を続けていた人が、繁忙期で仕事が忙しくなり、2週間ほど記録が止まってしまったとします。ここで「どうせ続かないから」とアプリごと削除してしまうのは早計です。空白の2週間は諦めて、今日の買い物からまた記録を再開すれば、それで十分です。過去のデータが途切れていても、家計簿としての価値は十分に残ります。

迷いやすいのは、「途切れた期間の支出を後から思い出して埋めるべきか」という点です。結論としては、埋めなくていいと考えます。曖昧な記憶で数字を入れると、かえって家計簿の信頼性が下がります。空白は空白のまま残し、これからのデータだけを正確に積み上げていく方が、長い目で見て実用的な記録になります。

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